ここ最近、印刷周りの勉強をしています。印刷といえばプリントサーバだと思いますが、こちらについて少し考えてみたいと思います。
プリントサーバの役割とメリット
まず、プリントサーバの役割ですが、主に、
- プリンタドライバーの管理
- プリンターへのアクセス権限の管理
- プリントキューの管理
の3つがあると思います。ドライバーをクライアントにひとつひとつに配布するのは面倒なので、プリンタサーバでドライバーを集中管理しつつ、ユーザーに見せる(ユーザーが利用できる)プリンタの制御も行うという役割です。
更に、印刷データをキューとしてプリンタサーバ上のスプールフォルダーに保持し、プリンターから印刷物をリリースします。スプールフォルダのほうに印刷データを送ってしまえば、クライアントは起動していなくてもOKです。
Windows Serverでのプリントサーバの構築方法は以下のページがスクリーンショットつきでわかりやすいです。
【Windows Server】プリントサーバーの構築と利用方法|実例を用いて図解解説 | IT trip
スプールフォルダを変更する手順はこちらに記載がありました。デフォルトだとCドライブにあるので、気にする場合はDドライブに変更しましょうという内容です。最近はドライブ分けることも少なくなりましたね・・・。
【プリントサーバー】Windows Server 2019でのプリントサーバー構築手順 - Live Free
プリントサーバのデメリット
プリントサーバのデメリットとしては主に2つあると思います。
1. 障害時に印刷ができなくなる
プリントサーバのデメリットとしては、プリントサーバが落ちたら印刷ができなくなることだと思います。キューをプリントサーバ側で管理するので、停止してしまったら印刷ができないということです。
そのため、冗長化が望まれますが、以下のサイトによるとWindows 2012R2以降よりCluster化をサポートしなくなってしまっているそうです。
Citrix環境下でのプリントサーバーの冗長化について - Citrix XenApp XenDesktop & Etc
富士通さんのサイトで、このあたりの冗長化にチャレンジしているページがありましたが、それなりにめんどくさそうです。
2. サーバの管理が必要
もうひとつはサーバの管理が必要になるというところです。最近は、時代の流れも早く既存システムの管理の負荷を軽くして、新しい取り組みにリリースを割いていく動きが求められていると感じます。
たとえIaaSだとしてもサーバを持ってしまうと、パッチ管理やバージョンアップ、リプレースなど保守業務に時間を取られてしまいます。
可能な限り、SaaSを使ってシステムを構成し、どうしても必要な場合のみIaaS・オンプレを検討するようにしたほうが良いと思います。
プリントサーバをSaaS可する
では、プリントサーバのメリット(ドライバーの集中管理、アクセス権限の管理、キューの管理)を活かしつつ、デメリットを最小化する方法ですが、SaaSを使うということになると思います。プリントサーバのSaaSですが、
- Printix
- Microsoft Universal Print
- 各プリンターメーカーのサービス(Uniflowなど)
が挙げられます。
これらを利用することで、プリントサーバを構築せずにプリントサーバのメリットを得ることが可能かと思います。ただし、各プリンターメーカーのサービスは場合によっては連携用のサーバが必要になってしまうと思うので、これらはメーカーに確認が必要です。
その他
こちらのページもとても参考になりましたのでリンクを貼っておきます。