HONDA LABO

本田研究室

FSLogix Profile Containerの設定をしてみる

最近、個人でAzure Virtual Desktopの検証をしています。今回はFSLogixのプロファイルコンテナーについて書こうと思います。

 

FSLogixプロファイルコンテナーとは?

FSLogix プロファイル コンテナーは、移動プロファイルソリューションです。プロファイルコンテナーは、一部の領域(※)を除き、ユーザープロファイル全体をストレージに格納されているVHD にリダイレクトします。

Configure profile containers tutorial - FSLogix | Microsoft Learn

 

※以下領域が規定で除外されます。

  • %userprofile%\AppData\Roaming\Microsoft\Protect
  • %userprofile%\AppData\Roaming\Microsoft\Credentials
  • %userprofile%\AppData\Local\Microsoft\Credentials
  • %userprofile%\AppData\Local\Microsoft\Office\16.0\OfficeFileCache

コンテナーの種類 - FSLogix | Microsoft Learn

※また、プロファイルコンテナーの領域から、指定したパスを除外することができ、たとえばTeamsに関しては、以下のキャッシュフォルダの除外が推奨されています。

  • %appdata%\Microsoft\Teams\Media-stack
  • %appdata%\Microsoft\Teams\meeting-addin\Cache

エンタープライズ向けの FSLogix - Azure Architecture Guide | Microsoft Learn

 

FSLogixプロファイルコンテナーで利用するファイルサーバ

FSLogixのプロファイルコンテナのストレージとしてどれを選ぶかについてはここに記載があります。AzureFiles , Azure Netapp Files(ANF), ファイルサーバの3つで比較してあります。

Storage FSLogix profile container Azure Virtual Desktop - Azure | Microsoft Learn

実運用環境では、上記を参考にどれにするか選択をすることになりそうです。ただし、今回は検証用であるため、Azure Filesで作ることにしました。ANFは費用的にみあわないのと、ファイルサーバを作るのは面倒だと思ったからです。

ちなみに文中にワークロードタイプとして「Light」「Medium」「Heavy」「Power」とありますが、これは以下については以下に記載があります。Azure FilesのSKUは今回は費用削減のため、Standardとします。

Session host virtual machine sizing guidelines for Azure Virtual Desktop and Remote Desktop Services | Microsoft Learn

また、ベストプラクティス的な記載や説明についてはここに記載があります。

FSLogix for the enterprise - Azure Architecture Guide | Microsoft Learn

Azure Filesを利用する際の構成図も書いてありました。サブスクリプションが1つの構成ですが、正直、ほとんどのエンタープライズ環境ではサブスクリプションがひとつで間に合うと思います。

https://learn.microsoft.com/en-us/azure/architecture/example-scenario/wvd/windows-virtual-desktop-fslogix

 

FSLogixプロファイルコンテナーの設定

FSLogixプロファイルコンテナーのインストールと設定については、MSのドキュメントにわかりやすい記載がありましたので、それを抜粋します。

プロファイル コンテナーを使用するには、FSLogix Apps がセッション ホスト VM にインストールされていることを確認する必要があります。 FSLogix Apps は、Windows 10 Enterprise マルチセッションおよびWindows 11 Enterprise マルチセッションのオペレーティング システムにプレインストールされていますが、最新バージョンがインストールされていない可能性があるため、以下の手順に従う必要があります。 カスタム イメージを使用している場合は、イメージに FSLogix Apps をインストールできます。

プロファイル コンテナーを構成するには、グループ ポリシーの基本設定を使用して、すべてのセッション ホストにわたってレジストリ キーと値を大規模に設定することをお勧めします。

Azure Files と AD DS または Azure AD DS を使用して FSLogix プロファイル コンテナーを設定する - Azure Virtual Desktop | Microsoft Learn

基本的には、

  • プリインストール済みのイメージもAzureにはあるものの、最新をインストールしてくださいね
  • 設定自体はグループポリシーでお願いね

という2点になります。

FSLogixのプロファイルコンテナの推奨はこのチュートリアルの中に書いてあったので、これを使うことにしました。チュートリアルに記載されている表を抜粋します。

Configure profile containers tutorial - FSLogix | Microsoft Learn

ただし、これらの値はレジストリキーですので、対応するグループポリシーを探す必要があります。該当するグループポリシーについては別記事にまとめましたのでそちらをご参照いただければと思います。

www.hondalabo.net

 

Azure Files側の設定

Azure Files側の設定については、こちらのドキュメントが分かりやすかったです。

Azure Files と AD DS または Azure AD DS を使用して FSLogix プロファイル コンテナーを設定する - Azure Virtual Desktop | Microsoft Learn

基本的には、ドキュメントに従っていれば、Azure Filesの作成やプロファイルコンテナーとして利用するための準備が完了します。