HONDA LABO

本田研究室

Azure Compute Galleryを試してみる(1/2)

MicrosoftのAVDのDRに関するページで、マスターイメージについて「Azure Compute Gallery にイメージを保存し、プライマリとセカンダリの両方の場所で複数のイメージ レプリカを構成する必要があります」という記載があります(以下抜粋)。

セカンダリ ディザスター リカバリー リージョンでホスト プールのデプロイに使用するゴールデン イメージは、プライマリに使用するものと同じである必要があります。Azure Compute Gallery にイメージを保存し、プライマリとセカンダリの両方の場所で複数のイメージ レプリカを構成する必要があります。各イメージ レプリカは、最大数の VM の並列展開を維持できます。目的の展開バッチ サイズに基づいて、複数の VM が必要になる場合があります。

Multiregion BCDR for Azure Virtual Desktop - Azure Architecture Center | Microsoft Learn

今回は、Azure Compute Galleryを利用してイメージのレプリケーションを実施してみることにしました。

Azure Compute Galleryとは

Azure Compute Galleryを使用すると、VMのイメージを組織全体で共有することが簡単になります。イメージは、他のリージョンにレプリケーションをすることもでき、AVDのDRシナリオにおいて、マスターイメージのレプリケーションに役立てることが可能です。

https://learn.microsoft.com/en-us/azure/virtual-machines/shared-image-galleries?tabs=azure-cli#scaling

なお、Shared Image Galleryは、Azure Compute Galleryの旧名称です。

リソースの共有に使用する Azure Compute Gallery を作成する - Azure Virtual Machines | Microsoft Learn

 

イメージ定義

「イメージ定義」は、イメージに関する付加情報のようです(実際のイメージは「イメージバージョン」のようです)。

イメージ定義を作成するときに困るのが、パブリッシャー/オファー/SKUという値だと思います。これらのパラメーターは、特定のイメージ定義の検索に使われます。3 つ全部を同一にすることはできません(1つ or 2つは問題なし)

Microsoftのページには以下のような例があります。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/shared-image-galleries?tabs=azure-cli#image-definitions

また、ベストプラクティスとしては、以下のような記載があります。

イメージ定義を作成するときは、パブリッシャー/オファー/SKU を Marketplace イメージと一貫させて、OS のバージョンを簡単に識別できるようにします。 たとえば、Marketplace から Windows Server 2019 イメージをカスタマイズし、それをコンピューティング ギャラリー イメージとして保存する場合は、Marketplace イメージで使用されているのと同じパブリッシャー/オファー/SKU をコンピューティング ギャラリー イメージで使用してください。

Azure Compute Gallery の概要 - Azure Virtual Machines | Microsoft Learn

上記の表の内容と異なりますが、マーケットプレイスの値と揃えましょうというのがベストプラクティスのようです。用途などについては、Azure Compute Galleryの名前や、イメージ定義の名前で識別させる形が良いかもしれません。

マーケットプレイスにおけるパブリッシャー/オファー/SKUの値については、以下に記載があります。

PowerShell を使用してマーケットプレース購入プランの情報を検索および使用する - Azure Virtual Machines | Microsoft Learn

 

レプリケーション

Azure Compute Gallery では、他の Azure リージョンにリソースを自動的にレプリケーションすることもできます。最新のイメージは常に複数のリージョンにレプリケーションし、それよりも古い他の全イメージ バージョンの提供は 1 つのリージョンに限定するようにすることも可能です(ストレージのコストを軽減することが可能)。

リソースのレプリケート先のリージョンは、作成時点より後に更新できます。 さまざまなリージョンへのレプリケートにかかる時間は、コピーされるデータ量と、バージョンのレプリケート先となるリージョン数に応じて異なり、場合によっては、 2 ~ 3 時間かかることがあります。 レプリケーションのステータスは、リージョンごとに確認することが可能です。

Azure Compute Gallery の概要 - Azure Virtual Machines | Microsoft Learn

 

課金

Azure Compute Gallery サービスを使用するための追加料金はかかりませんが、ストレージコストやレプリケーションの金額については費用が発生します。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/azure-compute-gallery#billing

 

 

もう少し時間がかかりそうなので、今回はこのあたりにしたいと思います。次回以降、実際にAzure Compute Galleryを作成しながら進めたいと思います。